住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり

住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり (4)

こんにちは!

横浜市で注文住宅の設計・建設を行っている、瀬沼住建です。


住宅ローンの支払いの助けとなる『住宅ローン制度』。

2022年度の改正により、断熱などの省エネ性能で控除額が変わりました。

断熱には様々なメリットがありますし、何よりお得にマイホームを建てられたら嬉しいですよね。


住宅ローン控除はマイホームを購入する際の他、中古住宅やリフォーム、増改築でも利用できます。

この記事ではこれからマイホームを購入される方に向け、住宅ローン控除や省エネ性能の基準について詳しく解説します。

目次

住宅ローン控除は最長13年、所得税・住民税等が控除される制度

住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり (4)

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入した際に『年末時点での住宅ローン残高の0.7%』が入居後、最長13年間に渡り、給与などから納めた所得税・住民税などから控除される制度のことです。

住宅ローン控除・住宅ローン減税として知られている制度ですが、正式には『住宅借入金特別控除』といいます。

なお、納税している所得税と住民税の額以上に控除されることはありません。

住宅ローン控除の適用条件4つ

住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり (3)

住宅ローン控除は、マイホームを購入すればどんな場合でも適用されるわけではありません。

適用条件には以下のようなものがあります。

①住宅ローンの返済期間が10年以上

控除の対象となるのは、銀行などの金融機関が提供している一般的な住宅ローンやフラット35などの住宅ローンです。

親族からの援助などは対象とはなりません。

また、勤務先からの借り入れの場合には0.2%の利率が必要です。

②物件を取得後、6ヵ月以内に入居する

マイホームを購入してから、6ヵ月以内に『自分自身が住む』という条件もあります。

また、2022年(令和4年)1月1日~2025年(令和7年)までに入居する必要もあります。

③登記簿上の床面積が50㎡以上、かつその1/2が自己の居住用である

マンションの場合には共同で使用している部分は床面積に含まれません。

店舗や事務所などと併用している住宅の場合、店舗や事務所の部分も含めた建物全体の床面積によって判断されます。

また、夫婦や親子で共有する住宅の場合、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、他の人の共有持分を含めた、建物全体の床面積によって判断されます。

④控除を受ける年分の合計所得金額が2,000万円以下

ここで注意するべきポイントは『年収』ではなく、『所得』であるということです。

年収から必要経費(または給与所得控除)を差し引いた、全ての所得の合計が2,000万円以下であれば適用されます。

【住宅の種類・入居時期別】借入限度、控除額

住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり (2)

2022年度の改正で住宅の環境性能(省エネ性能)による区分と、借入限度額の制限が変更されました。

下の表でチェックしてみましょう。


令和4年~令和5年までに新築住宅に入居した場合

住宅の種類借入限度額控除率控除期間最大控除額(年間)
長期優良住宅
低炭素住宅
5,000万円0.7%13年35万円
ZEH水準省エネ住宅4,500万円31.5万円
省エネ基準適合住宅4,000万円28万円
その他の住宅3,000万円21万円

令和6年~令和7年までに新築住宅に入居した場合

住宅の種類借入限度額控除率控除期間最大控除額(年間)
長期優良住宅
低炭素住宅
4,500万円0.7%13年31.5万円
ZEH水準省エネ住宅3,500万円24.5万円
省エネ基準適合住宅3,000万円21万円
その他の住宅2,000万円10年14万円

省エネ性能が高い住宅では、電気などのエネルギー消費量が少なく、二酸化炭素の排出量を抑えることができます。

2022年度の改正は2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指す、日本政府の施策の1つと考えられます。


ここからは省エネかつ快適に過ごすことができる断熱性能にスポットを当て、『ZEH水準省エネ住宅』『省エネ基準適合住宅』について詳しく解説します。

ZEH水準省エネ住宅とは

ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。

簡単に言うと、『使うエネルギー≦創るエネルギー』になる住宅を指します。

つまり、使うエネルギーをゼロ以下にする住宅です。


具体的には高断熱窓や断熱素材を使うことで冷暖房効率を高め、LED照明や省エネ性能の高いエアコンなどを付けることによって使うエネルギーを削減します。


また、ZEH住宅は太陽光発電も備えて電気を作り出し、使うエネルギーをゼロに近づけます。

そうすることで環境にも家計に優しい住宅になると言えます。

省エネ基準適合住宅とは

省エネ基準適合住宅とは、『建築物が備えるべき省エネ性能の確保のために必要な建築物の構造及び設備に関する基準を満たした住宅』を指します。

住宅ローン控除において、省エネ基準適合住宅に認定されるためには、以下の2つの基準を満たす必要があります。

1.入居する住宅の断熱等性能等級(断熱等級)が4以上である
2.一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)が4以上である

先述したZEH水準省エネ住宅より、求められる等級は低いです。

冷暖房により損失するエネルギーや、太陽の日射熱が室内に入る量などを地域ごとで定めている数値以下にすることが求められます。

現在の高断熱住宅の基本的な基準とも言われています。

高断熱住宅の3つのメリット

住宅ローン控除から見る、断熱性能の高い住まいづくり (1)

高断熱住宅を建てることは、住宅ローン控除の他に、大きく分けて3つのメリットがあります。

・外気の影響を受けないため、快適な生活ができる
・冷暖房のコストを節約できる
・ヒートショックの予防になる

いずれも住まいの温度を一定に保てる、高断熱住宅ならではのメリットと言えます。

具体的にどのような内容か、1つずつ見ていきましょう。

①外気の影響を受けないため、快適な生活ができる

高断熱住宅は空気の流通と熱の伝わりを遮断します。

そのため、外の温度変化を受けにくく、暑い夏も寒い冬もエアコンで快適に調整した温度を長く安定して保ちます。

昨今、夏の暑さが問題視されているので、お家時間を快適に過ごせることは大きなメリットと言えるでしょう。

②冷暖房のコストを節約できる

高断熱住宅は外気温の影響を受けず、一定の温度を保つので冷暖房効果を高めることができます。

そのため、冷暖房の設定温度を強めに設定しなくても効きが良く、光熱費を抑えることができます。

高断熱住宅に住むだけで省エネ効果に期待ができ、お財布にも環境にも優しい暮らしを実現できます。

③ヒートショックの予防になる

ヒートショックとは部屋ごとの気温差により、血圧や脈拍が大きく変動することをいいます。

冬の寒い日、脱衣所やお風呂で起こりやすい事故です。

場合によっては心臓発作や脳梗塞を引き起こすリスクがあります。


高断熱住宅なら住宅内部の温度を一定に保つことができるため、ヒートショックの予防になります。

そのため、高齢者にも嬉しい健康住宅と言えるでしょう。

▶︎ 瀬沼住建の家づくり>断熱性についてはコチラ

まとめ

住宅ローン控除は、税金面でマイホームを建てる人を支援する制度で、利用して損することはありません。

2022年度の改正に伴い、断熱性能の高い住宅を建てることで多くの控除が受けられるものとなりました。

よりお得に、より快適なお住まいを手に入れるために、断熱性能の高い住宅を選ぶことをおすすめします。


瀬沼住建では断熱性能の高いお住まいを実現します。

長年、多くの家を設計、建築してきた経験で、お客さまのご希望に合ったプランを提案させていただきます。

省エネで快適な住まいを建てるなら、ぜひ瀬沼住建へご相談ください(^^)/

▶ 横浜で大工さんと一緒に作る注文住宅なら瀬沼住建

−N−

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

神奈川県横浜市の新築注文住宅・リフォーム・リノベーション工事専門店、瀬沼住建代表、瀬沼 渡と申します。瀬沼住建では、理想の住まいを、手の届く価格でご提案、設計、施工しております。熟練の大工が、ヒアリングからご提案まで一貫して対応し、お客様の理想を形にするお手伝いをさせていただきます。一流の一級建築士による設計も行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください!

目次