手触りが良く、経年変化も楽しめる桜材とは?チェリー材との違い、特徴、使用用途を解説します
日本の国花でもある桜。木の中でも特に桜が好きという方は多く、お住まいの中にサクラ材を取り入れたいというご希望をよくいただきます。
建材や家具に使用すると経年変化による色の移り変わりと、優しく滑らかな木肌で癒される空間を造ります。触れれば木目の細かな木肌を感じることもできます。
ホコリを吸いにくく汚れも染みづらいので、床材や敷居などにも用いられています。
今回はそんな桜材について詳しく解説します。
特徴だけでなく、採用する場合のメリットやデメリットなど紹介しますので、注文住宅やリフォーム、家具に取り入れることをご検討中の方は最後までご覧ください。
なお、以下の記事でも木材について紹介しています。ぜひご覧いただき、良い住まいづくりの参考になさってください。
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桜材とチェリー材の違いとは
桜材とチェリー材は桜の木材を日本語にしているか、英語にしているかだけの違いではありません。
木材業界や家具業界ではこの呼び名に大きな違いがあります。
チェリー材とは~手触りが良く、木目は穏やか~
一般的にチェリー材というと、北米産のチェリー材を指します。
チェリー材は桜材より色が濃く、赤みが強いという特徴あります。
特にペンシルベニア州のチェリー材は良質なものが多く、白太が少なく、いわゆるガムスポットというヤニの塊が少ない傾向にあります。
木目は穏やかでそれほどクッキリと現れることはなく、導管が狭いことから触るとスベスベとしています。
桜材とは~全体的に色が淡く、木目は粗い~
お花見で有名な桜はソメイヨシノですよね。しかし、大きく成長したソメイヨシノは中が空洞になっていることがほとんどなので、建材などには向いていません。
建材や家具用材に使用する桜はヤマザクラ材が一般的です。
色はチェリー材よりも全体的に淡い色をしていて、少し緑がかっている部分が多いのが特徴です。
また、心材と辺材で表情が異なるのも面白い木材です。
木目の様子は少し荒く、ワイルドな印象のものが多い樹種になっています。
単に「桜材」または「サクラ材」とだけ記載されている場合は注意が必要!
以前、建築業界ではカバ材のことを桜材と呼んで流通されていて、今でもそうした表記を見かけるからです。
カバと桜は全く違う樹種で、カバはカバノキ科、桜はバラ科の植物で特徴が異なります。
ちなみにカバザクラという樹種はありません。
桜材を住まいに取り入れるメリット
桜材を建材や家具に取り入れるにあたり、その特徴を把握して総合的に判断し、検討されることをおすすめします。
まずは桜材のメリットを見ていきましょう。
密度が高く、耐久性に優れている
桜の木は広葉樹の中でも道管が細い樹種で、密度が高いことから耐久性が高いというメリットがあります。
フローリングのような人が行き来したり、家具をずらしても傷つきにくく、長持ちすることからよく選ばれています。
その高い耐久性から高級家具にも用いられるほどです。
また、適度な硬さもあるので建物の柱や梁などの構造材にも用いられています。
密度が高いということは、汚れがホコリを吸いにくく汚れも染みにくいので美観を維持することもできます。
肌触りが良い
桜材はその肌触りの良さも人気の理由です。
一般的な広葉樹は水分や栄養分を運ぶ道管があるのですが、針葉樹より木の密度が低い傾向があります。
しかし、桜は広葉樹の中でも道管が細い樹種です。
道管そのものが細いことから断面が滑らかで触ると心地良いのが特徴です。
時間が経過するほど落ち着いた色合いを楽しめる
桜材は経年変化といって、時間が経つにつれてだんだんと色が変化していきます。
最初は若い色味でも、時間とともに色が濃くなっていきます。
とは言え、極端に濃い色にはならず、落ち着いた風合いへと変わっていきます。
ご家族の成長と共に桜材の色の変化を楽しむのも面白いでしょう。
香りが良い
桜材は他の樹種と違った独特の香りがします。
桜餅をイメージしていただくと分かりやすいかと思いますが、桜の葉や花のような香りが木の断面から香ります。
とても落ち着く香りなのでリラックス効果があります。
桜材を採用することで懸念されるデメリット
桜材を取り入れることはメリットばかりではなく、デメリットもあります。
どのような点に注意すべきなのか、1つずつ紹介します。
まだら模様に見えることがある
桜材を横方向にカットした場合、心材は褐色か赤褐色であるのに対し、辺材は淡い黄色か白色になります。
そのため、中心部分と外側の部分とで顕著な色の違いが現れます。
例えばテーブルなどの家具に使用した場合、色が濃い箇所と薄い箇所の差が大きくなり、まだら模様に見えることがあります。
フラットでシンプルなデザインが好みの場合は「思っていたのと違う」という仕上がりになることもあるので注意が必要です。
お手入れを怠ると傷む恐れがある
桜材にかぎったことではありませんが、木材はお手入れを怠ると傷みやすくなります。
無垢材の場合は普段はホコリや汚れを掃除機、ドライシート、雑巾の乾拭きなどをお内ましょう。
水拭きは最低限にし、硬く絞った雑巾をご使用ください。
フローリングの場合、お手入れが不十分だと張り替えなどの工事が必要になる場合があります。
桜材の使い方、主な用途
その高い耐久性や心地良い肌触りを活かして、さまざまなシーンで桜材が選ばれています。
具体的にどのような場合に使われているのか、主な用途を紹介します。
床材、フローリング
フローリングはが歩行したり、家具を移動しても耐えられるよう、耐久性が求められます。
特にご家族にワンちゃんやネコちゃんがいる場合、脆い樹種だと爪ですぐに傷が付いてしまいます。
桜材は密度が高くて硬く、耐久性に優れているのでフローリングにも適しています。
更に加工もしやすい樹種なので無垢材に仕上げる際の手間も少なく済んでいます。
テーブルや椅子、テレビ台などの家具
耐久性が高く、加工もしやすいことから家具にも多く用いられています。
心材と辺材で大きく色が違うこともある樹種なので、その特徴を活かすことで個性的なデザインの家具を作ることもできます。
食器など硬いものを置くようなダイニングテーブル、重たいものを置きっ放しにするテレビ台、掃除機が当たりやすい椅子に用いても傷が付きにくいです。
また、良く触るような家具なら、手触りの良さも楽しむことができます。
造作キッチン
桜材を造作キッチンに用いればキッチン全体の雰囲気が良くなります。
部屋に優しく馴染み、明るい印象になるでしょう。
調理器具をぶつけても傷が付きにくいので安心です。
システムキッチンに比べて高くなりがちですが、見た目が柔らかく、高さや幅、引き出しなどを自由に選択できます。
家づくりのことなら瀬沼住建へご相談ください!
桜の木は日本人にとって身近な存在です。春だけでなく、住まいづくりにも取り入れて毎日の生活を豊かにしませんか?
手触りの良さや香りの良さ、経年変化の楽しむのもいいでしょう。
ただ、無垢材の加工は職人によって仕上がりや味の良さが全く変わります。
当社代表の瀬沼は宮大工から経験を積み、樹種による特性の違いやベストな加工方法を熟知しています。
注文住宅、木の加工に関することならお気軽にご相談・お見積もりをご依頼ください。
親切・丁寧に対応させていただきます(^^)/
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